2014年7月6日日曜日

荻原裕幸

おぎわら ひろゆき 1962-


政治がまた知らないうちにみづいろに傾いてぼくの世界を齧る

▼▼▼▼▼ココガ戦場?▼▼▼▼▼抗議シテヤル▼▼▼▼▼BOMB!

恋人と棲むよろこびもかなしみもぽぽぽぽぽぽとしか思はれず

春の日はぶたぶたこぶたわれは今ぶたぶたこぶた睡るしかない

天王星に買つた避暑地のあさがほに夏が来たのを報せておかう

ほらあれさ何て言ふのか晴朗なあれだよパイナップルの彼方の

はつなつのあをを含んで真夜中のすかいらーくにゐる生活を

三越のライオンに手を触れるひとりふたりさんにん、何の力だ

ぼくはいま、以下につらなる鮮明な述語なくしてたつ夜の虹

ぎんいろの缶からきんの水あふれ光くるくるまはる、以下略

戦争が(どの戦争が?)終つたら紫陽花を見にゆくつもりです

しみじみとわれの孤独を照らしをり札幌麦酒のこの一つ星

顎つよき愛犬を街にときはなつ銀色の秋くはえてかへれ

伝言板のこの寂しさはどんな奴「千年タツタラドコカデ逢ハウ」

母か堕胎か決めかねてゐる恋人の火星の雪のやうな顔つき

(結婚+ナルシシズム)の解答を出されて犀の一日である

月曜日の朝かへりきてノブのQOQOQQOQQOQ

間違へてみどりに塗つたしまうまが夏のすべてを支配してゐる




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